人のご縁ででっかく生きろ 中村文昭
3つ目の3割の悩み、これが最も肝心です。
その人の一番弱い所、ダメな所が悩みとなって表に現れているものです。
僕はこんなふうに、若いスタッフに言います。
「お前が悩んでいること、それがお前の弱点。それを克服できるかどうか、試されてるんや。そこから逃げようとしても、これを乗り越えない限り、悩みから抜け出せない。ここは一発肚を据え、弱い自分に打ち勝って、もう1つ上のステージへ上がらんか」
いわば、これがほんとうの悩むべき悩みです。
若者よ、大いに悩み苦しんだらいい。
苦しみもがきながら、踏ん張って乗り越えていく。
そうやって人はでっかくなるのでしょう。
出先でスタッフに電話を入れて話すことといったら、こんな具合です。
「どや、今日のお客さんは喜んで帰ってるか? ごっつい笑顔で帰ってくれたら、その人はまた来てくれる。お客さんが3,000円しか使うてへん? そんなん、どうでもええねん。その人を喜ばせようと、おまえらが頑張ったか。僕が求めているのはそれやから」
お客さんがうちの宣伝マンになって「あの店、いいぞ!」と友だちを呼んでくれます。
「また来たい」「また会いたい」「この人のためなら」そう思わせる人間力があれば、人もお金も、後からちゃんとついてくるのです。