人生を楽しむために

私が今、幸せだと思った瞬間に、私は幸せな状態になれるのです。
それなのに何故、私たちは幸せというものを感じぬくくなったのでしょうか。
それは学校教育の中で、比べあうことしか教わらなかったからかもしれません。
比較の世界の中で、自分の方が上にいて、他人より抜きんでることが幸せだと思わされてきたのは間違いありません。

人生には折り返し地点があります。
行きが向かい風なら帰りは追い風に、行きが追い風なら帰りは向かい風というように、総合で帳尻が合うようになっているようです。
往路の場合、求める心が強く行動が伴えば追い風になります。
それに反して、復路は欲や執着心を少しずつ捨てていく心が追い風になります。

人生の後半生は、欲やこだわりを減らしていく作業の過程なのです。
若さや美しさ、体力気力に対するこだわりを捨てていくのです。
実際に、体力も気力も若いころのように持続しませんから、執着心を捨てざるを得ません。
だから、人のために「役に立つ」ことがとてもうれしく感じられるのです。