ゼロで死ぬ ビルパーキンス
若くない人でも大胆になるべき時があります。
それは、苦労して稼いだお金を、いつ使うかを判断する時です。
残りの時間とお金を、人生を豊かにする経験に充てると判断するのには勇気がいります。
人生を無駄にすることには不安を抱かないのに、お金が足りなくなることを過剰に恐れる人は多いからです。
ですが、私たちが一番恐れるべきは「80歳になったときに潤沢な資産がある」ことではありません。
一番恐れるのは、人生と時間を無駄にしてしまうことなのです。
ゼロで死ぬという目標を持つこと自体が、あなたを正しい方向に導いてくれます。
あなたは何も考えずに働き、貯蓄し、できるだけ資産を増やそうとしていたこれまでの人生を変え、できる限り最高の人生を送れるようになります。
ゼロで死ぬという目標を持つことで、人生を充実させようという意識が働くようになるからです。
つまり「ゼロで死ぬ」こと自体に高い価値があるのです。
どれほど徳の高い人でも、常に親切で、賢く、勇気を持ち続けるのは難しいです。
ですが、理想を追求すれば人は正しい方向に進むことができます。
わずかであれ、親切になり、賢くなり、勇気を持てるようになれるのです。
ゼロで死ぬという目標を持つのも同じことです。
完璧に実行できなくても、目指すことで何もしないよりもはるかに目標に近づけます。
人生で一番大切なのは「思い出」をつくることです。