与えられたことをじっとやること

人生を楽しむ 小林正観

私は旅行作家として全国を歩いていましたが、20代前半の頃、旅先で28,9歳くらいのOLの女性たちからよく相談を受けました。
このOLの女性たちが相談することは決まっていました。
「4年制の大学を出たのに、コピー取りとお茶くみしかやらせてもらえません。本当はもっとちゃんとした仕事をしたいのだけれど、上司に言っても全く取り合ってくれないのです。頭に来て、この会社を辞めようかと思うのですがどう思いますか?」という内容でした。
こういう時、このようにお答えしていました。
「私が上司だったら、コピー取りやお茶くみさえもちゃんとしない人に、他の責任ある仕事は任せないと思います」

コピー取りとお茶くみが気に入らないと言っている人は、どんな仕事を与えても多分やらないでしょう。
気に入る仕事、気に入らない仕事を部下がより分けていたとすると、上司は頼みにくい。
好き嫌いを言っている間は任せられないので、責任のない仕事しかやってもらわないということになります。

何をやっても自分の責任で、黙々とやっている人、奥歯をかみしめながら、与えられたことをじっとやっている人だったら、上司は信頼するでしょう。