不思議な縁

人のご縁ででっかく生きろ 中村文昭

「納税額日本一の、斎藤一人さんが中村さんの本をすすめてくれているよ」
もちろん、面識はありません。
斎藤一人さんはベストセラーを何冊も出しているすごい人というのは知っていましたが、素顔は謎めいています。
そこで会う人会う人に情報収集を開始すると、東京の江戸川区に、異常なまでに「お金ではなく、人のご縁ででっかく生きろ!」を山積みにして売っている本屋があるよと教えてもらいました。
その店の名は「読書のすすめ」だということが分かりました。
訪ねていくと、噂通り僕の本を山積みにしてくれています。
大きな本屋さんでもないのに、なんだこりゃと、僕はうれしい反面、とまどいました。
少し離れた棚では、店員らしき眼鏡をかけた細身の男性がお客さんに熱く語っています。
「立ち読みしている本、君にはちょっと早いだろう。それより、こっちの本はどう? 46ページの3行目、そこを読んだら人生変わるよ」
この人は本の内容からお客さんが何を求めて何を探しているかまで、聞き出そうとしているのです。

これが「読書のすすめ」店長で、読書の楽しさ、奥深さを広めるNPO法人読書普及協会の理事長・清水克衛さんとの出会いです。
お話を伺うと、清水さんは「斎藤一人ツキを呼ぶ言葉」「強運道」などの著書もあり、出版業界では有名な方でした。