人間は将来のことを考えすぎると、不安で潰れるという臨床的な事実があります。
不安、あせり、イライラの心の奥底には「怒り」が存在します。
これらが自分の力を存分に発揮できない原因の一つになっています。
不安が少しでも減るとその分、無駄なブレーキがはずれ以前より楽に動けるようになるそうです。
モチベーションを高めるために「不安を利用する」というのは、非常に害が大きいいと精神科医はいます。
不安が無くなったら、やる気みたいなものが削がれるのではないかと思うかもしれません。
でも、少しでも不安が減ればその分だけ気が楽になります。
楽になれば以前より動けるようになり、それに伴い成果が上がるし、その結果楽に生きることができるはずです。
すると、さらに不安が減るという好循環が生まれます。
ただ人間には「根源的な不安」があります。
「死」は必ずやってきますし、愛する人とは必ず「別れる」時がきます。
こうした宿命的な不安から解放されようと思ったら「死の世界からこちら側を見る」ということを、きちんとやらなければいけません。
未来永劫生きていたい人は「この世では別れるけど、次またあちら側で会えるかも知れないね・・」と思えればいいし、「生きることは苦しみの連続だから、今世でおしまいにしたい・・」と考える人は、「今世を一生懸命生きて、それで満足!」のように思えればいいのだと思います。
大切なことは、「死後を前提に生き方を省みる」ことだと思います。
それが何故いいかといいますと、死後を前提に自分を見ることによって、今自分が悩んでいる「小さなこと」がどうでもよくなるからです。