いのちの言葉 臨床心理学者 河合隼雄
やはり、ユーモアは大事です。
私は家内と二人で住んでおりますが、よく物がなくなります。
その時、私が悪いのか、妻が何かしたのかと考えだすと大変なので、二人でこの家には「小人が住んでいる」という結論を出しました。
だから物がなくなると、また小人にやられたと思うだけで随分気持ちが変わります。
さて、高齢者の方にどう接するかということは非常に大事な問題です。
我々は、すぐに「高齢者対策」なんて言いますが、自分が高齢者になってくると「対策」という言葉はあまりいい感じがしません。
そうではなく、人間と人間が一緒に生きるという姿勢が大事なんだと思います。
また猫なで声を出されたり、子ども扱いされるのも不愉快ですね。
一人の人間と一人の人間が会っているんだという意識が、根本になければいけないと思います。