ザ・ウエルネス・コミュニティ

医者ががんにかかったとき 竹中文良

がん患者の精神的なサポートなど、進んでいるアメリカに行き、がん患者サポートのシステムを見てきました。
その中に、ザ・ウエルネス・コミュニティという非常に良いシステムがあったのです。
それを日本に持ち帰り、ジャパンウエルネスを立ち上げました。

私が、ザ・ウエルネス・コミュニティのシステムを日本に持ち帰りたいと思った一番の理由は、がん患者がどうしても孤独になりがちだからです。
どんな病気でもそうですが、特にガンの場合は1人でこもりがちになると気が滅入るし、予後もあまりよくありません。
やはり、オープンな姿勢でいたほうがいいんですね。
ところが、日本人というのは、何かに助けを求めることに抵抗を感じる人が多いのです。
また、皆さんがおっしゃるのは「がん患者が一番欲しいのは、自分を治してくれる医療であることに間違いないが、次にほしいのは同じがんにかかった人との対話だ」ということです。
その人がどういうことを考え、どう対応しているかということを、非常に知りたがるます。
そうやって気持ちをやわらげ、「自分もがんばろう」という気持ちになることは、治療の中でも大きな要素を占めています。