近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか? 近藤誠
がんは、それができただけでは死にません。
がんが大きくなって、重要な臓器の機能が妨げられることによって、人は死にます。
たとえば脳腫瘍なら、がんが大きくなると、脳ががんに圧迫されて死滅します。
脳が死ねば人も死にます。
肺がんならば、がんが大きくなると空気がうまく取り込めなくなり、呼吸ができなくなって死にます。
肝臓は、がんがかなり大きくなっても機能し続けますが、それでも全体の8割程度がんに侵されると、老廃物を処理することができなくなって、死にます。
乳がんや皮膚がんは、がんが相当大きくなっても、それだけでは死にません。
体の表面にあって、重要な臓器に隣接していないためです。
ただし転移があれば、転移先の臓器の機能がダメになることで死にます。
人ががんで死ぬには、あくまでも重要な臓器が機能しなくなることによってであり、がん細胞自体が毒素を出したりするわけではないのです。
したがって、がんと診断されても慌てることはありません。
すぐに臓器がダメになるわけではないし、臓器の機能が落ちてきても、それを維持するための方法があるからです。
たとえ本物のがんであっても、人はがんができただけでは死にません。
だから医者の言うままに治療を受ける必要はないのです。
いろいろ調べたり、考えたりして自分で納得のできる方法を見つける時間は十分にあるのです。