お金の賢い減らし方 大江英樹
中高生に「君たち、お金はきれいなものだと思う? それとも汚いものだと思う?」という質問をすると、約8割の子どもたちが「お金は汚いものだ」と答えるそうです。
よく考えてみるとこれは不思議な現象です。
なぜなら、彼らは中高生ですから、ごく一部の子を除けば、自分でお金を稼ぐことはしていないでしょう。
親がお金に苦労しているのを見てきた子はいると思いますが、だからといって、お金にまつわる醜悪な人間模様を見てきたという子はそんなに多くはないはずです。
にもかかわらず、なぜ彼らは「お金は汚いもの」と考えるのでしょう。
この原因は、親の影響ではないかと思っています。
例えば中高生のお父さんが「お金は汚いものだ!」と言ったとします。
子どもが「どうして・・・?」と聞くと、「どうしたって・・・それは、そういうものだからだ!」と答えます。
これは答えになっていませんね。
さらに追い打ちをかけるように「子供がお金のことなんか考えるんじゃない!」と言います。
おそらく、このお父さんも自分の親からそう教えられたのかもしれません。