ゼロで死ぬ ビルパーキンス
私は仕事を楽しんでいる。
好きな仕事をして稼いだお金を死ぬまで手をつけなかったとして何が問題なのか?と、反論する人がいます。
ですが、大切なのは人生の最適化であり、そのために使うお金をどうやって手に入れたかは問題ではありません。
好きな仕事をして稼いだものであろうとなかろうと、いったんお金を手に入れたら、後はそれをどれだけ賢く使うかが問題になります。
ピークを明確にして、その後は資産を取り崩していくべきだという話をしたときに、「ピークを作ることに魔法のような効果があるとしても、私は仕事を辞めたくない!」という反応が返ってきます。
ただしその場合でも、ピークの時期を迎えたら、稼いでいる以上のお金を使わなければなりません。
なぜなら、そうしなければ資産が減らないからです。
稼いだ分、支出を増やして、お金を残したまま死なないようにすべきです。
仕事がどれだけ好きであろうが、稼いだお金を残したまま死ぬのはもったないことです。
仕事が大好きな人も一度立ち止まり、自分の人生で何をしたいのかを考えてみましょう。
私たちは様々なことを体験し、発見したいと思っています。
仕事をすればそれらを叶える手段が入ります。
だから私たちは働き、お金を稼ぐことに必死になります。
ですが、いつの間にかそれ自体が目的になってしまい、元々求めていたものが何かを忘れてしまいます。
死ぬまでにたくさんの資産を持っていたいというなら、それはその人の自由です。
ですが私は、墓石にその人が生前にため込んだ資産の額が刻み込まれているのを見たことがありません。
お金は墓場まで持っていけないのです。
ならば、生きているうちに自分や家族、大切な人たちの人生を豊かにする最高の体験を探し求めるべきではないでしょうか。