お金の賢い減らし方 大江英樹
お金よりも大事なもの、それは世の中のものすべてだと思います。
お金自体は単なる記号であって、価値を表す尺度にすぎません。
目の前に1億円の札束があっても、それだけで生きていくことはできません。
生物は、食べるものがなければ生きていけないからです。
だから1個のパンや1杯のご飯、それらをつくるために働いてくれる人や、売ってくれる人がいないと我々は生きていけないのです。
つまりお金は自分にとって必要なものを手に入れるため、そしてお金よりも大切なものを守るために存在する道具だと考えるべきでしょう。
そもそも人生の目的は「お金持ち」になることではありません。
「幸せに生きる」ことであるはずです。
そのためにはお金を使う必要もあるというだけです。
したがって、お金を貯めたり増やしたりすること自体が目的なのではなく、幸せになるための手段としてお金を使うことが必要になるから、ある程度お金はあった方がよいということなのです。
家族、友人、健康、愛情といったものは、お金があっても手に入れることができるというものではありません。
これらはまさにプライスレスのものであり、お金と比較することはできないのです。