勇気をもって生きる 日野原重明
私たちは30歳、50歳、80歳などと区切りのいい所で自分のゴールを設定することが必要だと思います。
その時に大切なことは、例えば30歳代の若者なら、50歳になったらどういう自分になりたいかと想像してみることです。
私は30歳の青年にこう言います。
「実在している50歳の人で「あんな人になりたいな」という人を探しなさい。
そして、どんな人生を送ってきたのかを聞きなさい。
私は、青年の時にはシュバイツァーに非常に惹かれました。
彼は神学の教授をしていたのですが、アフリカの赤道直下でハンセン病の患者が多く、医師を求めているのを知ったときに「今から医学校に入る。それからでもいいか」と、医師に転向して、28歳から半世紀もアフリカで暮らしたのです。
そういう目標を持っている人を直接なり伝記で知って、そうなるように目標を設定して具体的に行動しなさい。
悩みや苦しみがあるのは当然だけれども、その悩みや苦しみによって強くなれるのだと確信をもって辛抱しなさい。
苦労をしなければ、感性は育たないのだから。
つらい経験をプラスに、ポジティブに受け取りなさい。