5年後に死ぬとしたら、今日をどのように生きる?

うまいこと老いる生き方

92歳精神科医 私の若いころのように、死が身近にあり過ぎても困るけど、時々は「自分が死ぬときってどんな感じやろ?」「自分はいつ頃死ぬんだろう?」って想像してみるのも、悪くないと思うよ。

54歳精神科医 仰るとおりです。「自分がもし5年後に死ぬとしたら、何をしておきたいか?」と考えると、おのずと自分にとって必要なこと、大切なことが見えてきますよね。私がホスピスで仕事をしていたとき、何人かの患者さんは「私はしたいことを精一杯やってきたから、自分の人生にはほぼ満足だ」と穏やかに死を受け入れて亡くなっていかれました。その中には若い方もいらっしゃいました。それとは逆に「まだ死にたくない。もっといろいろしたいことがあったのに・・」と悔やみながら亡くなっていった70代や80代の方もいらっしゃって、人生の満足度は年齢じゃないなと強く感じました。

92歳 自分の人生の終わりを、頭の片隅に意識していると、できるだけ毎日を大切の生きることに繋がるね。そんな毎日を積み重ねていったら、終わりのときも悔いが少ないと思うよ。たとえ、やり残したことがあったとしても、精一杯やった結果なんやからね。