私たちが夫婦として過ごした１６年間、それは本当にあっという間の出来事だったような気がします。
私たちは両親の反対を押し切って結婚を決断したので、結婚生活はまさにゼロからのスタートでした。
１か月の給料が３万円の時代に、家賃は８千円の文化住宅で裸電球に照らされた６畳一間にミカン箱を置いた、まるで絵に描いたような貧乏生活だったのです。
結婚したての時、夫に指輪のサイズを聞かれました！」が、もちろん指輪を買うお金なんかないから、夫はいつも「ごめんな、もうちょっと待ってな」と言い、私も笑いながら「期待しないで待ってるわ！」と言いました。
営業マンだった夫は、毎日朝から晩まで身を粉にして働き、私もお腹が大きいときも毎日近所のスーパーへバイトに出て、それはかなり大変な生活でした。
でも、本当に楽しかった。どんな苦労があっても好きな人と一緒だったから、全然つらくはありませんでした。
一緒に過ごせる時間が何よりうれしかった・・・。
誕生日だって、ただ「おめでとう」と言い合えるだけでよかった・・・。
でもそんな時間に、突然終わりがやってきます。