150%の仕事を心がける

25歳の新人営業マンのお話です。
彼は、事務機メーカーの営業マンです。
ある会社に、土曜日コピー機を取り付けに行きました。
コピー機を取り付けて帰ろうとすると、隣に置いてあったシュレーッダーが汚れているのに気づきました。
新しくてピカピカのコピー機とあまりにも対照的に映ったのです。
それで彼は、シュレーッダーをピカピカに磨きあげました。
二台ともきれいになって、気分がよくなって帰ろうとすると、今度は床の汚れが気になりました。
床の汚れが非常に目立ち、二台の事務機とすごくアンバランスに感じたのです。
そこで彼は、床もピカピカに磨いてしまったのです。

月曜日になり、その会社から電話がありました。
「あのコピー機を取り付けたのはどなたですか?」というわけです。
それが彼のやったことだと分かると、今度は「別の部屋にあるコピー機を彼に据え付けに来て欲しい」と名指しで頼まれたのです。
それから彼は、名指しの仕事が次々に入るようになりました。
彼のやったことは他の会社にも伝わり、さらに名指しの仕事が次々と舞い込んできたのです。

彼は入社1か月で、100人いる営業マンのナンバーワンになってしました。
彼に要求されたことは、土曜日にコピー機を取り付けてくることです。
営業マンなら、誰でもそれはやるでしょう。
それをやれば100%仕事をしたことになります。
でも、新人の彼のやったことは150%の仕事だったのです。
彼は150%の仕事を続けた結果、彼は毎回50%のお釣りを受け取ることになったのです。

彼が150%の仕事をしても給料は一緒かもしれません。
人間は社会に対して為した時に、2つの報酬を受け取ることができます。
1つは金銭的なものであり、もう1つは信用とパワーです。
毎回彼がもらった50%のお釣りは、彼の信用となり、パワーになっていったのです。

金銭は1回限りで終わりますが、信用とパワーはその人の身に付きますから、死ぬまで一生ものです。
どちらが得か、一目瞭然ですね。