過去は変られる

「過去は変えられるんだよ」と聞いたことがあります。勿論それは、過去に起こった出来事を変えたり、消したりできるということではありません。過ぎ去った過去は「思い出」にすぎません。「思い出」なら自分でどのようにでも変えられるという意味です。

例えば小さい頃、病気がちで辛い思いをしていたとします。「私の過去は不幸だった。あんな事がなければ今の私は違っていた。どうして私の人生はついていないんだ」と愚痴ってしまうのは普通かもしれません。でも「私は不幸」と言っているのは案外楽なんです、とその人は言います。自分より幸せそうな人を見つけて、「私は不幸せなのよ」と言って、相手の方の同情を駆っていればいいのですから。

「幸せになるには努力」がいります。困難なことがあったら「この場合、こう考えたら楽になれるだろうか、こう考えたら幸せを感じられるだろうか」というように自分で物事を考え、問い詰めて納得できる結論を出していかなくてはいけないからです。

努力の結果「私はずっと病気だったんだ。でもその経験があったから今、人に対して、病気の人に対してやさしくなれたんだ。辛かったけれど病気してよかったよ」と言えようになるんですね。

過去の辛い経験も、嫌な思い出すらも「幸せ」に変えることができるのです。