誰かの役に立ち、気持ちが通じること

苦しみのない人生はない 幸せはすぐ隣にある 小澤竹俊

彼女の詩をSNSで紹介すると、全国からたくさんの励ましのメッセージが届きました。
彼女は、そのメッセージを1つ1つ丁寧に読んでいきました。
すると彼女の表情が一変しました。
あれほど心を頑なに閉ざし、早くこの世から消え去りたいと言っていた彼女が、満面の笑みを見せてくれたのです。

たとえ、日に日に弱っていく身体であったとしても、誰かの役に立てると思えたならば、気持ちは変わります。
今まで気づかなかった自分に気づき、こんな自分でも誰かの役に立てるという実感は、生きる意味を見出すきっかけとなります。
でも、人一倍責任感が強く、他人にも自分にも強く生きてきた人にとって、それまでと同じような役割を果たせないときの絶望感は極めて深刻です。
彼女もその一人でした。
ではなぜ彼女は笑顔になったのでしょうか。
それは先ほどの詩が、誰かの役に立っただけではなく、自分と同じような苦しみを持った人たちとのつながりを生んでくれたことも、大きな影響を与えたからだと思えるのです。