許し

ジャンポルスキーの著書から

多くの人は、仕事、家庭、金銭などの面で自分が欲しかったものをすべて手に入れた後も、心の中が空っぽなことに気づいています。
うわべだけの成功の象徴に頼るのではなく、心の内面を満たすことが必要だという認識が高まっているのです。
心の安らぎを唯一の目標にすることです。
そのためのただ1つの手段は、「許し」です。
許すことは、恐れを手放すことだからです。

自分自身のことを考えるとき、「自分が得をするには」ではなく、「自分の内なる心を満たすには」と考えるようにします。
また他者を見るときには「恐れに苛まれていて、愛という形の助けを求めている人」として見ます。
私たちは、許しを通して他者を裁くことをやめることで、誰もが罪のない存在として見られるようになるのです。

攻撃は、恐れと罪悪感から生じます。
まず何らかの脅威を感じ、相手を弱体化させても自分の強さを思い知らせてやりたい、と考えなければ攻撃といういう行為に出たりしません。
攻撃とは、実の所、自己防御なのです。

他人から何かを得るべきだという考え方をすると、望むものを手にできる人は愛せるが、そうでない人は憎むということになってしまいます。
したがって、私たちが与えることに専念し、相手から何かを手に入れようとか、相手を変えようとか、という願望を捨てたとき心の安らぎが訪れるのです。