言葉は大事

お年寄りの言葉は、きれいな言葉が多いように思います。
97歳の女性から、
「ありがとうね」
「すみません」
「おかげさまでね・・・」
「よくいらっしゃいましたね」
という言葉を聞きましたが、妙に心地いいんです。

人を褒める時は「が」を使います。
「あなたのそこ『が』いいんですよ!」というように。
同じようでも「あなた、それ『で』いいんですよ!」では、褒められた気持ちになれません。
「で」は、人を慰める時に使います。
「あなたは、よくやりました。それ『で』いいのだと思いますよ」のように。

目上の方から食事に誘われ、「君の好きなものを遠慮なく頼んで」と言われました。
それに対して「これ『で』いいです」という受け答えは、相手をがっかりさせます。
「これ『が』いいです!」と言われれば、目上の方もご馳走する甲斐があるというものです。

銀行の支店長が、転勤になりました。
そのとき一人のパートの女性が、別れのあいさつに来ました。
丁寧に頭を下げ「支店長、素敵な出会いをありがとうございました・・」と言われたそうです。
この支店長は、その言葉に感動して「転勤のご挨拶」のハガキに、この言葉を掲載しました。