血圧は高めの方がいい

70歳からの選択 和田秀樹

脳梗塞の気がある人に、よく水分を多くとれというのですが、これは体内の水分量が少なくなると血液量も減少し、血がドロドロになるからです。
だから水を飲んで血液量を増やすわけですが、これは多くの血液を循環させることになりますから、むしろ血圧を上げることにつながるのです。

動脈硬化は血の巡りが悪くなるので、意欲低下につながります。
そのような時は、血圧を上げた方がいいのです。
私は70歳を超えたら、血圧160~170㎜Hgくらいまでは薬を飲む必要がないと思っています。
むしろその位であれば、薬を飲まない方が元気でいられます。

少なくともこれまでの「高齢者の血圧高めは危険」という健康常識は改めた方がいいと思います。
むしろ、血圧は高めの方がいいと考えるべきなのです。

血糖値も同様です。
血糖値は空腹時で80~90mgが一般的に正常値とされ、126mgを超えると糖尿病の疑いが高いということで、食事制限の指導や投薬が始まります。
私もかつて血糖値が600mgを超えた時期があり、そもときはやりきれないほどのどが渇きましたが、200~300mg程度になれば、それらの症状はなくなりました。
私は高齢者であれば200mgくらいは大丈夫だし、むしろ元気がいいという印象を持っています。