苦しみに気づく感性を

苦しみのない人生はない 幸せはすぐ隣にある 小澤竹俊

イライラしたり、悲しい気持ちになるのはどのようなことからでしょうか?
イライラする理由は、一人でトイレに行けなくなったからです。
本当は自分一人でトイレに行きたいのに、家族の世話にならないといけません。
夜中に家族を起こしてまでトイレに行くことがつらいのです。

なんでこんな体になってしまったのでしょうか。
悲しいのは、もうすぐこの家族とお別れせねばならないからです。
もう治療ができないのです。
せめて、子どもが20歳になるまでは生きていたいのに、成長を見守ることができないなんて、親としてこんな悲しいことはありません。

はたして私たちは、周囲の人たちの苦しみに気づいているでしょうか。
苦しみを我慢している人は少なくありません。
気づきにくい苦しみに気づく感性を、私たちは磨かなければなりません。