自分の人生は幸せだったと思うことができれば・・・

今日が人生最後の日だと思っていきなさい 小澤竹俊

最後の1日は、人生に納得するためにあります。
どれだけ後悔があっても、後世に自分の思いを伝えられれば人生は完結します。
たとえ、それまで後悔の多い日々を過ごしてきたとしても、最後に「自分の人生は幸せだった」と思うことができれば、人は穏やかな気持ちでこの世を去ることができます。

看取りを通して学んだのは、たとえ最後のときが近づいていても、自分自身の支えに気づけば、人は自分の人生を肯定し、穏やかになれるということでした。
「何が支えになるか」は、人それぞれ異なります。
傍に家族がいるだけで幸せ、と思う人もいれば、家族がいなくても生活を支えてくれる介護の皆さんがいるから安心できると言う人もいます。

また、どうして私だけがこんなに苦しまなければならないの?と言っていた人が、自分自身が果たしてきた役割や、自分が大切にしてきたことが、世代を超えて伝わっていくことに気づいたとき、穏やかさを取り戻すこともあります。