脳を変えるには

成功の喜びを記憶としてたくさん持っている脳は、物事に肯定的になりプラス感情を発生しやすいそうです。
反対に失敗の辛さを記憶として溜めている脳は、物事に対して否定的になり、マイナス感情を発生しやすくなるといいます。
人間は「今」を生きているようで、実は過去に色付けされたデータをもとに「今」を生きています。
ほとんどの人は「成功体験」より「失敗体験」の方が多いようです。
従って、大半の人はそういう過去の失敗記憶に縛られながら、過去の延長として「今」を生きていることになります。

過去はどうであれ、それに縛られることなく新しい「今」を造りだす方法はあるのでしょうか。
心理学者によると、「人を喜ばせて得た幸せを感じると、思考や行動パターンが変わる」といっています。
脳は様々なデータを「好き、嫌い」「快、不快」のように選別してからデータを格納しています。
人が行動しようとすると、格納されたデータを基本に動き始めます。
ところが、「人を喜ばせたい」「人を幸せにしたい」という思いが生まれると、人間の行動パターンがそこで変わることができるというのです。

「自分を喜ばせる幸せ」だけを追求していると、なぜかマイナス感情が発生します。
たとえば、自分だけお腹いっぱい、おいしいものを食べている目の前に、空腹の友達が座っていれば、やはり大きな抵抗を感じてしまいます。
「自分だけを喜ばせる幸せを追求している」と「後ろめたさや罪悪感」が生まれ、「自分を好きになれず」に「他人も好きになれない」という悪循環になって、孤独になり、安らぎを感じられなくなるのです。

反対に「自分以外の人たちを喜ばせる幸せを追求」していると、「自分を好き」になって「自分を信じる」ことができ、「自分の苦労」が「苦」でなくなり、「努力することが楽しく」なりまます。
結果として「自分に共鳴し助けてくれる人たち」に恵まれるといいます。