脳の構造

人の脳は3層構造になっています。
まず「脳幹や脊髄」は呼吸や血圧、体温調節、反射機能など、生きていく上で最も基本となる生命活動を維持しています。
次に「大脳辺縁系」ですが、ここでは食欲、性欲のような動物的な本能、感情、または潜在的な記憶にかかわる仕事をしています。
この2つは、私たちの意志で自由にならない「無意識の領域」で働いているのです。

そして「大脳新皮質」という脳の領域が動物にはない領域で、何かを思ったり考えたりする場所です。
大きく発達した「大脳新皮質」によって、ようやく言語を使って考えたり、話したりする高度な精神活動が可能になります。

 しかし、そこから大きな問題が発生しました。
人間には、動物にはない「悩み」というものが生まれてきたのです。
としたら、哺乳類であるサルも生きる目的に悩むことはあるのでしょうか。
 恐らく知能の高いサルといえども会話ができないので、きわめてシンプルに生きていると推測されます。

脳はさらに右脳と左脳に分かれます。
左脳は、論理や計算、分析などに大きな力を発揮する「考える脳」です。
右脳は、直感や情感、全体的な把握、イメージなど「感じる脳」です。

これまで私たちが「人生の目的」と考えてきたものは、どちらかというと理屈脳によるものが多かったようです。
「家族を養わなければならない」
「会社のために働かなければならない」
これらは、数値目標やノルマを達成しなくてはならないと同じように、喜びやストレスがつきまとうものでした。

続く