聞く人

幸せを引き寄せるゆるしの法則 ジャンボルスキー

総合病院の中にある、死に直面している末期の病人のためのホスピスを訪ねる機会がありました。
そこで、一人のボランティアの女性を紹介されました。
名札には彼女の名前が記され、その下にたった一言、彼女の存在を語る言葉がありました。
その言葉とは「聞く人」でした。

彼女の仕事は、アドバイスをしたりするのではないことが分かります。
彼女はただ、無条件で愛を与え、聞くことですべてを受け入れているのです。
聞くことは愛であり、そして愛とは聞くことです。

私たちは、まだ話し終わらないうちに相手の話しを遮ることがあります。
話しを遮るかなり前から、もう相手の話しを聞いていないのです。
なぜなら、どう答えようかとそちらに心を奪われてしまうからです。
私が何を話すかが、相手が何を話そうとしているかよりも重要なのです。

誠実に心からの関心を示し、無条件の愛をもって聞いてあげることは、おそらく他の人にしてあげられる最も大きな贈り物かもしれません。