絶滅による進化

三内丸山遺跡

 

生物はなぜ死ぬのか 小林武彦

現在、哺乳類だけでもここ数百年の間に80種が絶滅しています。
もっとも最近起こった大絶滅は、6650万年前に生物種の約70%が地球から消えたといわれています。
この時に、恐竜も絶滅しました。
原因はメキシコのユカタン半島に落ちた巨大隕石だといわれています。
粉塵や有毒ガスが発生し、数カ月から数年にわたって黒い雲が空を覆いました。
気温も下がり、雨は酸性化し、その結果植物が減り、大量の食糧を必要とする大型の恐竜や昆虫が死んでいきました。

生きのびたのは小型の生物です。
つまり小型の生物は、大型の爬虫類がいなくなり、気候が安定してきた後には逆に生きやすくなったのです。

つまり、恐竜をはじめ多くの生き物が死んでくれたおかげで、次のステージである哺乳類の時代へと移ることができたのです。
絶滅による進化が、新しい生物をつくったというわけです。