知恵とは

知恵について、こんな話があります。

アメリカのハイウエイで、陸橋に巨大なトラックがぶつかって立ち往生してしまいました。
トラックの荷台が高すぎて、陸橋に衝突したのです。
警察は、市内でピカ一の技術者を呼んで対策を考えました。
彼らはコンピュータ、巻き尺、クリップボードを使って検討を始めました。
何時間頭をひねっても、ハイウエイにダメージを与えずにトラックをどかす方法は見つかりませんでした。

そんな時、7歳くらいの男の子が彼らの所に来て、ズボンをまくり上げながらこう言いました。
「トラックのタイヤの空気を抜いてみたら?!」
この一言で問題は解決しました。
これが「知恵」です。
知能指数が高い技術者には、解決の糸口を見つけることはできませんでした。

学校教育や知能は重要ですし、役に立つものです。
ただ、「学校教育をきちんと受けていないから失敗する運命なんだ」などと思い込んではいけません。
自分の心を可能な限り透明にして、自分には「知恵」が備わっている、と信じてみればいいのではないでしょうか。
自分の思考が行き詰まり、力み過ぎているなと感じたら、ちょっと立ち止まって一歩下がってみます。
力を抜くと焦点が和らいで、心の動きが少しずつ滑らかになっていくようです。