病気を癒す中心は患者さんであり、治療者はあくまで援助者である

いつでも死ねる 帯津良一

私は、人間を丸ごと見るホリスティック医学を始めたことで、自分は偉いのだという錯覚から逃れることができました。
ホリスティック医学は、患者さんと相談しながらでないと進んでいきません。
ですから、「抗がん剤をやりたくない」という患者さんがいれば、他に方法はないか、一緒になって考えます。
ホリスティック医学は、西洋医学以外にも治療方法を求めますから、東洋医学、食事療法法、免疫療法、心理療法、気功、サプリメントなど、いくらでも方法があります。

医者は身体の専門家ではありますが、だからといって、偉いわけではありません。
患者さんを上から見るような態度をとってしまうと、患者さんとの距離が遠くなり、その分、医療は悪い方向に進んでいきます。
つまらないエリート意識など、捨ててしまって、患者さんとは仲間だという関係で治療に当たる医者が増えれば、医療への不満や不安は大きく減少するはずです。