生物は無駄なことばかり

ミクロの世界は無駄のオンパレードです。例えば免疫にはT細胞の役割がとても重要ですが、T細胞で外部抗体に対応できる力を持っているものは全体の3%に過ぎません。

そして無駄なT細胞は胸腺で殺されてしまいます。それでも人間はT細胞を作り続けます。

人間がはしかに効くT細胞を作ったとしても、生涯はしかに罹らない人にとってそのT細胞は無用の長物です。

なぜ生物は無駄なことを繰り返していくのでしょうか?

それは、無駄の1つ1つがその生物の引き出しとなって、それらがいつの日か活躍するかもしれないという可能性があるからだといわれています。

無駄がなければ生物は進歩していけないのです。