生涯現役

なぜ「死」が怖いかといいますと、生きている人は誰も「死」を経験していないからです。
そして「生」への未練があるからでしょう。
「未練」はある意味「欲」により生みだされます。
従って「欲」が減ってくると、それにつれて「未練」も少なくなります。

50歳を過ぎたら、自分が仕事を辞めた後のことを考え始めておいた方がいいように思います。
なぜなら老年期に過ごす時間は、「生涯労働時間」と同じくらい長いものだからです。
「モノ」の価値を過剰に評価する生活は「未練」を絶ちづらいです。
「モノ」には自分の想いが詰まっていますが、その想いは自分だけのものであることがほとんどです。
「断捨離」は、この想いを整理して「未練」を少なくするコツだそうです。

50歳を過ぎたら「自分のやりたいこと」をやるように心がけて、敵を作らないようにしましょう。
我武者羅な仕事のやり方を「方向転換」していくのが年相応かもしれません。
例えば、営業成績がトップの人は「若い人を育てる側に」まわろうと考えるのも一法です。
でも私の経験から言いますと、営業の好きな人は「人に教えるのが下手」のように思います。
それは、自分なりの営業スタイルを長い間に身につけてきたものですから、それを「こうしたらできるよ!」と一言では語れないからです。
 だからこそ、若い人から営業のノウハウを尋ねられた時には「自分はこうしていたよ」と「本音」で自分のスタイルを教えてあげるようにしたらいかがでしょう。

歳を重ねてくれば、年上の人も同年代の人もだんだんと、この世を去っていきます。
「怖いですか」と尋ねられれば、うまくしたもので若いときに比べたら怖さは少なくなってきました。
もっと言えば「終わりがある」ことで、なぜかホッとすることすらあります。

 こんな自分でも「誰かの役に立っている」と自負していますので、今は「生涯現役」でいこうと思っています。