生きる 12

「自分もやがて病気になるかもしれないし、その先には死が待ち受けている・・」という感覚があります。
それは、恐怖感や不安といった感情をもたらしますが、反面「今、自分は健康で過ごせていること・・」に感謝の念が沸いてきます。
「明日も明後日も、来月も、来年も、当たり前のように人生は続いていく・・」という考えは崩壊し、今日一日を無事過ごせたことをありがたいと思えるのです。

将来、自分が病院のベッドの上で身動きできないでいることを連想し、「その自分」から「今の自分」を見たら、きっと「うらやましく思える」だろうし、今、時間を粗末にしたら、きっと後悔するだろうな、と思うのです。
これが私の「死生観」で、死を見据えた上で「今をどう生きるのか・・」を考えながら、「これからの生き方」を形作っていこうとしているのです。

自分が生きた結果、自分自身が作ったものが「誰かの心の中で生き続けていく」という意味で、自分の死後も「自分自身が続いていく」ような気がします。
せっかく、一回限りの人生を与えていただいたのですから、多くの人と出会い、様々な体験をし、豊かな旅にしたいなと思うわけです。

私は、「どうせ人生の終わりが来るのだから、あまり細かいことにクヨクヨしないで、今できることを思いっきりやってみよう!」と思うようにしています。
「人生に終わりがある!」ということが、私に安心感を与えてくれます。
どんなに「辛いことにも、終着点がある」からです。
ですから、せめて終着点まで「一生懸命生きてみよう」と思うわけです。