気づきましょう

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「人生で大切なたったひとつのこと」という著書の中に次のように書かれていました。私たちは、どうしてもっとやさしくなれないのでしょうか? 私たちは次のように考えています。

「私は全世界の中心である。自分の過去と現在こそが一番で、最も関心を引くことであり重要なのはそれだけである」

「私は全世界とは別に存在している。こちら側に私がいて、あちら側に他の人たちがいる」 

「私は永遠不滅である。誰もが死ぬ? 分かっているよ、もちろん。でもそれは私には当てはまらない」

もちろん私たちはそんなことを本当に信じていないし、理性ではよく分かっています。しかし本能ではそれを信じ、それに従って生きています。そのために、他の人が必要とすることより、自分が必要とすることを優先させてしまいがちです。心の中では今より自分勝手でなくて、もっと心を開いた、もっと愛情をもった人でいたい、と望んでいてもです。

本当はそういう人になりたいと望んでいることを私たちは知っています。何故かといえば、やさしく良い人になったことが過去に時たまあり、気持ちが良かったからです。