死を前にすると見えてくるもの

今日が人生最後の日だと思って生きなさい 小澤竹俊

自分にとって本当に大切なものは、家族かもしれないし、友人や仕事仲間かもしれません。
あるいは、社会や他人のために何かを残すことかもしれません。
いずれにせよ、健康な時には比較の価値観に振り回されて分からなかったことが、分かるようになるのです。

また、死を前にすると、自分が果たしてきた役割も見えてきます。
それまでは、同僚の方が自分よりいい仕事をしてきたといった比較の価値観に縛られ、劣等感を覚えていた人が自分の人生を振り返り、同僚のような大きな仕事はできなかったけれど、みんなが嫌がっていた小さなプロジェクトを請け負い、自分なりに努力して成功させられたのは良かったなと思ったりするようになります。

また、母親として子供を育てることができたこと、父親として家族を守ってきたことが自分の役割だったと振り返る人も多くいました。
自分にとって大切なもの、自分が果たしてきた役割に気づき、自分の人生を肯定できるようになると、人は必ず穏やかな表情になります。