死はチャンス

がばいばあちゃんの口癖 島田洋七

「ばあちゃん、なんでそんなに前向きなんや?」というと
「後ろ向きは歩きにくいやろが」と返ってきます。
みなさんも「前向きやね」と言われたら、「うん、後ろには歩きにくいもんね」と答えたらよろしい。

せっかく前に進むんなら、死ぬまでがんばらなければいけません。
ばあちゃんはこう言っていました。
「心配せんでええ、人間はいつか死ぬ!」
ばあちゃんに言わせれば、死はチャンスらしいんです。
「死んだら楽や・・」とばあちゃんは言っていました。
楽になれるんだから、死はチャンスだというわけです。
そんなわけで、ばあちゃんは「私も、もうじきチャンスがくる」とよく言っていました。
みんな、いつかチャンスが来ます。
死んだら借金も払わなくてすみます。
ご飯も食べなくていいし、お風呂にも入らなくてみいい。
忙しく動き回らなくても、働かなくてもいい。
禿げる心配もいらないし、白髪も染めなくてもいい。
死ぬことをチャンスだととらえれば、生きているうちからくよくよと心配する必要はないことに気づくはずです。
死を怯える必要はありません。
人はいつかみんな死ぬ。
チャンスが来ると思って、今を楽しめばいいんです。

そもそも、人間は毎日死んでいるのと一緒です。
朝起きるまで、寝ている間は気がつきません。
つまり、死というのはずーっと目覚めることのない永い眠りということになります。
だから年取ったら「おやすみ」なんて言わないで「さようなら」でいいんです。
また朝起きたら「お世話になります!」
こんな気持ちでいいんじゃないでしょうか。