極楽

仏教では極楽は西の方にあると言われています。そこで坂井六右衛門という代官が一休禅師に尋ねました。「極楽はあるのでしょうか?」

そこで一休禅師はこう答えました。「極楽は西とは言えど東にも、来た(北)道探せばみんな身(南)にある」と。つまり「極楽は東西南北という方角にあるのではなく、今までの自分自身の行いの中にあるのだよ」と仰られたのです。

健康なときは健康のありがたさを見失い、つい無理をしてしまう。病気になってから「しまった」と後悔する。何はなくても健康に勝る幸せはない。「健康な日暮しこそこの世の極楽である」ということでしょう。