教育は忍耐です。

子供が毎日どんなことで叱られているかを観察していると、
「帰ったらすぐに手を洗いなさい。一体、行動するまでに何分かかるのよ!」
「どうして、もっとさっさと支度ができないの、時間ばかり過ぎていくでしょ!」
「ダラダラしていないで、早く宿題をやってしまいなさい!」
などなど、子供の動作の遅さや時間の使い方の不器用さに対する小言が多いようです。
「早くやりなさい!」の一言は、果たしてほんとうに子供の動作や行動の助けになっているのでしょうか。

ほとんどの子供は、何もそうしようと思ってグズグズしているわけではないようです。
子供は子供なりに、お母さんに叱られないようにテキパキと体を動かそうとし、内心では早く勉強しなくちゃと考えています。
そこへ間髪入れずに、過剰な叱責がポンポン飛んできますので「焦りから益々動きが鈍く」なってしまうというのが実情のようです。

とりわけ幼い子供に「ああ、もう、じれったいわね。お母さんに貸してごらんなさい」と手を出してしまっては、それこそこの子は何もできない子供になってしまいます。
教育は「忍耐」と割り切り、「一人で、できるわよね・・・」と励ましつつ、じっと待てるのが賢い親になるための努めのようです。

「早く早く」が、「ノロマな子」を作るのです。