抗ガン剤

抗がん剤はガン細胞を直接攻撃する薬で、オプジーボに象徴される免疫治療薬は、身体が本来備えている免疫力が発揮されるように、ガン細胞が免疫から逃れる仕組みを解除し、免疫を活性化させるものです。

オプジーボは、悪性黒色腫、肺ガンの一部、胃、腎臓などのガンでそれらが進行し手術ができない場合のみ使われます。
オプジーボを使用してガンの縮小効果がある人は2割程度と言われています。
そして副作用は、自分の免疫で臓器を攻撃してしまう「自己免疫疾患」が出やすくなります。
甲状腺機能障害、大腸炎、Ⅰ型糖尿病、そして肺が繊維化して働かなくなる間質性肺炎は最も注意すべき副作用と言われています。

なぜ抗がん剤が効きにくいのでしょうか?
抗がん剤は細胞分裂を繰り返して増えている細胞のみを殺します。
ところがガン細胞1万個に1個以下の割合で存在している「ガン幹細胞」は、じっとしていていわば冬眠状態にあります。
抗がん剤でほとんどのガン細胞を死滅できたとしても、冬眠中の「ガン幹細胞」は薬の攻撃をすり抜けて、やがて再発します。
それだけでなく再発したガンの細胞は、遺伝子に変異が生じて抗がん剤が効かなくなっているのです。

この「ガン幹細胞」に対処できる対策が問われています。
 今研究されているのは、眠っている「ガン幹細胞」を眠りから起こして、薬で死滅させるというものです。