悪事も善事も天は知る

「天使る・地知る・我知る・人知る」という言葉があります。
「誰も知らないだろうと思っていても、天地の神々は知っているし、私も君も知っている。悪事も隠し事も必ず露見するものだ!」という意味です。
叱られるからやめておこう、褒められるから進んでやろうという発想は、他人の目を気にするがゆえに出てくる発想でしょう。

電車の中で小さな子供が走り回っていてもお母さんは知らん顔、周りの人も困ったものだと思いながら子供を睨んでいるというような場面を見たことがあります。
お母さんはようやく「ほら、おじさんに叱られるわよ。大人しくしていなさい」と子供に声をかけます。
でも、これはNGです。
「おじさんに叱られるから大人しくしていなさい!」ではなく、「悪いことだからしてはいけない、良いことだからやりなさい」という大切な事実を教えなくてはいけないのです。

こうした事実をもとにした教育を受けないで大きくなった子は、「芝生に入ってはいけないと書いてあるけど、誰も見ていないからいいか・・」とか「おい、先生が来るからケンカはやめろよ・・」というように、見つかりさえしなければ何をしてもいい、という発想を持つようになってしまいます。