日本人の死に時より 医師の書
老人の自殺は、独居や夫婦二人だけの世帯より、二世代、三世代同居の世帯に多いのです。
老人は、身体の衰えで仕事らしいことができません。
自分は家族の中で役に立たない存在という自責の念が募るのです。
かつて、年寄りに向けた「ごくつぶし」という言葉が自分に跳ね返ってくるのです。
家庭の団欒もありますが、老人に分かる話は多くありません。
そして昼間、老人は家に取り残されます。
それが、独居老人以上に疎外感や孤独を味わわせるようです。
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