怒りを抑えるには

怒りや嫉妬がおさまらないとき、無理に抑えようとするのは逆効果です。
頭と体を切り離すイメージを想像してみるのです。
頭は、感情の荒れるままに任せます。
一方体は、淡々と日常生活を送るのです。
怒りや嫉妬で頭の中が一杯だったとしても、朝いつもの時間に起きて、出かける支度をして、いつもと同じように仕事に出かけます。
感情はしつこく居座りますから、粘り強さが必要です。
しかし、そうしていると嵐のようだった感情はいつの間にか枯れていきます。

人は頭で変わろうとしても、そう簡単に変われるものではありません。
変えられるとしたら、生活パターンや行動パターンが変わったときです。
自分の意志や自制心だけで怒りや嫉妬をコントロールしようとしますと失敗しますので、日常生活を淡々と送っていればいいのです。
日常生活の中には、怒りや感情を爆発させる事柄は入っていませんから、やがて怒りは治まってくるのです。

そうやって怒りをやり過ごしていくと、頭の中で激しく渦巻いていた感情が、実はたいしたものではないことが分かります。
試しに、怒りや嫉妬がつのったとき、自分の思っていることを紙に書いてみます。
ずっと頭の中を支配していたはずの感情なのに、意外にすぐに書き終わってしまいます。
そして、書いたものを平常心で見てみます。
いかに自分が、どうでもいいことに心を奪われていたのかが分かります。