幸せを共有できるということ

おいしいものを食べると人は幸せを感じるようになっています。
この幸せは、甘いとか辛いとかという味覚とは別物で、脳(大脳新皮質)が幸せだなあと感じています。

若いときは、好きな人のそばにいるだけでなぜか興奮してきます。
この興奮はストレスですから、何とか解消したいと思います。
興奮状態を解消して心地よさを得ようという下心から、衝動に身をまかせ、その結果結婚することになった、というケースも多いことでしょう。

これらは、「自らの生存維持」と「種の保存」という、生物学的な目的、すなわち「食欲」と「性欲」という形で脳の快感と結ばれています。

もし、これだけなら人間は他の動物と一緒で、自分の幸せしか眼中にないことになります。
でも人間は「自分以外の人を喜ばせる」と「幸せに感じる」ことができるようになっています。
たとえば、奥さんや好きな人に花を買ってきたらとても喜んでくれて、その喜んでいる顔を見ていたら「自分も最高の幸せを感じた」という経験をした人もいらっしゃるでしょう。

幸せを感じた結果「明日もがんばるぞ」という気持ちになれ、職場で嫌なことがあっても、奥さんや好きな人の笑顔を思い出して「気持ちを明るく切り替えられた」経験をした人も多いことでしょう。

つまり人間は「他人の幸せを共有できる」という、自然界では考えられない才能を持っていることになります。
これはビジネスにも当てはまることで、ビジネスの本質は自分の成果を求めるだけではなく「お客さんに喜んでもらえる幸せ」にあります。