幸せは後で気づくもの

「成功」という言葉から「お金持ち」・「出世」・「高い地位」などを連想してしまいます。
これらはみんな競争に勝たなければ得られないものばかりです。
このような成功を求める心のベースは、他人に勝って「優越性を得たい」という欲求です。

このような優越性の獲得とは違った「自己実現の方法」もあります。
それは人とのつながりという原則に基づいていて、「愛情や人間性、心の成長」を目的とするもので、がむしゃらに優越性を重んずる人たちからは毛嫌いされる言葉かもしれません。
優越性を求める人たちは「自分を喜ばせる幸せ」を基準に考えます。
それに対して、人との繋がりを重んずる人たちは「自分以外の人たちを喜ばせる幸せ」を基準にしています。

競争に勝って優越性を獲得できたとしても、その成功を「一緒に喜んでくれる相手」がいなければ孤独で淋しいでしょうね。
優越性を追い求めていくと、そこには常に競争相手がいますから自分が追い越される不安が常につきまといます。
不安とストレスに囲まれていては、幸せを感じている暇はありません。

自分が重い病気で倒れたとき、家族や身内が本気で心配してくれないようでは、今まで一体何のために頑張ってきたのか分かりません。
やがて逝くあの世では、お金も地位も役に立ちません。
死ぬ間際に「ああ、いい人生だった・・」と回想にふけることができれば、それが最高の人生なのでしょう。

自分中心で生きてきた人の中には、突然「世のため」「人のため」、社会の役に立ちたいと言い出す人がいます。
人間的成長なくして、ビジネスにも社会的にも成功できないということに気づかれたのでしょう。