安楽死について

文芸春秋3月号に安楽死についての特集が掲載されていました。

安楽死とは、回復の見込みのない病気の患者が薬物などを使って死を選択することです。回復の見込みが見込まれないと分かった時点で自分の意志で死を選ぶということです。また尊厳死とは、患者自身の意志によって延命治療は行わず自然死を目指すものです。安楽死は日本では法的に認められていません。尊厳死についても法制化されていません。

著名人60人がアンケートに答えていました。安楽死に賛成33人(55%)、尊厳死に限り賛成20人(33%)、安楽死・尊厳死ともに反対4人(6,7%)、選ばない3人(5%)という結果です。驚いたことに60人中53人(88%)の方が安楽死または尊厳死を願っているという事実です。

安楽死を望む理由として「人には自分の死を選ぶ権利がある」「尊厳死では苦悶の病人を看取っていく家族がつらすぎる」というものがあげられます。私が思わずうなずいた理由に次のような回答がありました。

「自分の生に対してもはや自分は納得していますので安楽死を望みます」というものです。一生懸命に生き抜いてきたので、もはや自分の人生に悔いがない、ということでしょう。

「今日を真剣に生きて、悔いが残るような人生にしてはいけない・・」と思うのでした。