娘に罵られながら亡くなった資産家の話

これはホスピス医から聞いた話です。

肺がん末期の中村さんがホスピスに入院してきました。中村さんは不動産業を長くやり、何軒もの貸しマンションを持っていますが、全くのワンマン経営で奥さんも娘さんも資産や貯金がどうなっているのか全く分からないといいます。

中村さんのどケチぶりは徹底しており、「畳の表が擦り切れたので変えたら」と娘さんが言うと「畳の上にゴザを敷けばいい」と藁が見えるまでそのままにしていました。

「電球が切れたよ」と奥さんが言えば「襖を開ければ明るい」と答えたそうです。

いよいよ重症となった中村さんを回診した看護師は娘さんのきつい口調をきいてしまったそうです。「貯めたお金を全部棺桶に入れて持っていったらどう!!」

奥さんは結婚して50年以上どこにも連れて行ってもらったことがないというのです。

どんなにお金を貯めても、みんなに罵られながら人生を終えるのは惨めです。