大きなエネルギーを有効に

私たちは、自分の力ではどうにもならないことをくよくよ思い悩むことが多いです。
思い煩うことの、実に95%までが「不必要」な心配事だといわれています。
思い煩う95%にも及ぶ、無駄に消費されるエネルギーをどうにかしたいものです。

思い煩いから「解放」されるだけで、とてつもなく大きなエネルギーを「自分の人生を充実させるため」に使うことができます。

 

中年期に差し掛かると、自分の若さに対して持っていた自信を傷つけられる体験をいろいろと味わうようになります。
先日釣りで、ヤマベという魚を探して入間川の水の中を歩いていました。
歩いていくと川に堰があり、向こう岸まで1メートルの空間がありました。(高さは3メートルくらいでしょうか)
少し前なら軽く飛び越えられる距離ですが、どうしても足がすくんで飛ぶことが怖いのです。
「ああ、自分はだんだんと『死』に近づいているんだな」とその時、ふと感じたのです。

戦後「死のタブー化」によって、死は忌み嫌うものとして社会から切り離されてきたように思います。
さらに医療技術の進歩が「死を敗北」と見なす風潮に拍車をかけてきたの事実です。
その結果、私たちは「死」について公に語ることをためらうようになり、死に対する「心の準備」をする機会を失いつつあります。

豊かな老年期を生きていくために、私たちは何をどう考えていかなくてはいけないのでしょう。

 私の考え方は次の通りです。
1つには「過去の業績や肩書」に対する執着を手放し、新たなスタートライン    に立ったつもりで、前向きに生きていこうと決心する。
2つには、わだかまりを捨てて他者と和解し、些細なことには拘らず、精神的なしこりを解消する。
3つめは、今まで自分が多くの人たちに支えられてきたということを省みて、誰にでも感謝の心をもって接する。
4つめとして、旅立ちに向け身辺整理をしていく。お世話になった人たちには、今生の別れになるかもしれないという気持ちを胸に留めつつ、きちんと挨拶をしておく。

そういう気持ちを背景に、明るく元気に生きていこうと固く誓うのです。