変われた私

二年ぶりに話した、たった一分間の電話だったけど、あの言葉が苦しくて切なくて、だけど幸せだった日々のことを蘇らせた。
「彼女に今、電話しなくちゃいけないから一回切るね。でも十分後に必ずかけ直すから待っててね」
やさしさのなかに、胸にグサッと突き刺さるような言葉。
でも、あれから一度も連絡ないね。
やっぱり私は、あなたの中でいつも二番目なんだね。

二年経った今でも、その言葉で胸が苦しくなる自分がいたのに驚いた。
でもね、私は二年間で大きく変わったんだよ。
だから、二年ぶりに電話をかけてみる勇気も出たんだ。
ずっと連絡しなかったのは、怖かったからじゃない。
まだ、あなたに見せられるような自分じゃなかったからなんだ。
そして、今回あなたに電話をしたのは、見返ししたかったからじゃない。
あなたに今の自分を認めてもらえたら、ホントの意味で自分が変われたと思えるからなの。
でもたった一分じゃ何も話すこともできなかったけど、変わっていないあなたと変わった私、もう二年前の私とは違うんだよ。

声を聞けて良かった、元気そうで良かった、覚えていてくれて良かった、そして、二番目の私でいてくれて良かったと思えた。
二年間、いろいろなことを想っていた気持ちにもケリがついた。
今、私は本当の意味で変われたよ。
今度こそ、「ありがとう、そして、さようなら」と言えるよ。