困難に直面すると

元気なときや物事がうまくいっているときは、自分の役割や使命について考えることは少ないでしょう。
ところが大病を患ったり大きな困難に直面すると、今までの生き方に迷いが生じ、人生を振り返って嘆いたり、これからの人生を憂いたりします。

自分は何のために生まれてきたのか?
残された人生をどう生きていけばいいのだろうか?
そのために自分は何をすればいいのだろうか?

生まれて間もない赤ちゃんを解剖することになった医師が、人生の空しさを感じたと言っていました。
「この子はいったい何のために生まれてきたのか?」
生後2カ月で赤ちゃんを亡くした両親と、10年後に会う機会がありました。
両親は言いました。
「あの子が生まれてきたから、今の私たちがあります。あの子の分も楽しく素敵な人生を送りたいと思っています。今でも時々、あの子のことを思い出して二人で話す時がるのですよ。とても短い人生でしたが、今ではあの子にはあの子なりの役割があったと思っています」

命は尊いことは確かですが、自分の命よりも大切なものがあると思えた方が、幸せな人生を送れるかもしれません。
それは、家族にやさしくすることかもしれません。
周囲を楽しませたり、元気にしたりすることかもしれません。
自分より困っている人に手を差しのべることかもしれません。