喜びと平穏な気持ちのために

こんな話を聞いたことがあります。
「父である私は、まだ幼い息子が1人でボールを蹴って遊んでいるのを見かける。本当は誰かに遊んでもらいたいのだろう。それがひしひしと伝わってくる。私には山積みになった仕事がある。見たいビデオもある。でも、どんなに疲れていようと、仕事もビデオも後回しにして、数時間は息子と遊ぶようにしている。それは私に特別雅量があるからというわけではなく、私が寛容な人間になれる好機だと自分に言い聞かせているからである」

私は「人の好意」を受け取るのがへたくそです。
誰かが助けの手を差し伸べてくれたら、ありがたく受け入れなさいと聞きます。
もらうことを拒むのは、与えるのを拒むのと同じように自然なエネルギーの流れを止めてしまうのだそうです。
頭の中で、人の好意を「申し訳ない、私は大丈夫・・」と反応していても、「力になってくれてありがとう。感謝しています!」と愛情をもってお礼を言う努力をしたいと思います。

頭の中で「何かが足りない、欠けている」とよぎると、つい足らないものをケチケチ貯め込むことを考えてしまいます。
でも、貯め込むことによって意識が変わるとしたら、しみったれた気分と不安感だけです。
吝嗇リンショクから寛容に転換するには、少しでも親切にするように心がけることです。
人を軽率にする代わりに「褒めたり」「やさしい言葉」をかけたりするように気をつけます。
ささやかな親切を尽くすことによって得られることは「喜びと平穏な気持ち」です。
絶えずこのことを自分に言い聞かせています。