向き合う姿勢

苦しみのない人生はない 幸せはすぐ隣にある 小澤竹俊

私が担当する多くの患者さんは、いのちが限られた苦しみをかかえた人たちです。
そこでは、何気ない患者さん、家族の持つ苦しみに気づく感性が求められます。
では、どうしたら相手の苦しみに気づくことができるのでしょうか。

1つのヒントは、苦しみは希望と現実との開きから生じるということです。
どんな人生であっても、苦しみのない人生はありません。
そして、なぜ苦しむのかという問いに対して明快に答えられる人はいません。
しかし、どれほど絶望的な状況であっても、希望の光を見出すことができます。
そのためには、まず苦しみを認めないといけません。

どんなに成功を収めてきた人も、過去を振り返れば大きな失敗が1つや2つはあるものです。
まずはしっかりと、目をそらさずに、苦しみがあることを認め、向き合うことが大切になります。